50代の方、こんな悩みありませんか?
- スコアは悪くないのに、ラウンド後に「ちょっとプレーが遅いね」と言われたことがある
- 後ろの組に追いつかれるとあせってしまい、結局ミスが増える
- 速く回ろうとすると一つひとつが雑になり、スコアまで崩れてしまう
この記事では、約280ラウンドを回ってきた現役サラリーマンゴルファーの私が、スコアを落とさずに「速いゴルフ」を実現する具体的な習慣を10個に整理してお伝えします。先に結論を言ってしまうと、速いゴルフは才能でも若さでもありません。ほとんどが「段取り」、つまり仕組みで解決できる問題です。明日のラウンドから、誰でも今のスイングのまま実践できます。
なぜ「速いゴルフ」が一番のマナーなのか
ゴルフは4人一組で半日近くを共に過ごすスポーツです。どんなにナイスショットを連発しても、自分の番のたびに仲間を待たせていたら、一日が終わる頃には「この人とまた回りたい」とは思ってもらえません。逆に、スコアが90台でも、テキパキと気持ちよく回る人には不思議と何度も声がかかります。技術より先に、ここで差がつくのです。
私自身、若い頃は「丁寧に時間をかけること=良いプレー」だと勘違いしていました。素振りを何度も繰り返し、グリーンでは念入りにラインを読んで……。でも、それで上手くなったかというと、全くそんなことはありませんでした。むしろ、考えすぎてリズムを崩し、スコアも人間関係も同時に損していたのです。スロープレーは、自分が思っている以上に周りの空気を重くします。
ここで大事な持論をひとつ。速いゴルフとは「急いで走り回ること」ではありません。「待たせない段取りができていること」です。 走る必要はないのです。動きの一つひとつをほんの少し前倒しにするだけで、プレー全体は劇的に速くなります。むしろ走ったり慌てたりするほどミスは増えます。50代の私たちは、若い人のように小走りで挽回することはできません。だからこそ、汗をかいて挽回するのではなく「先回りの段取り」で勝負するわけです。これは体力に自信がなくなってきた世代にこそ向いた考え方だと思っています。
速い人と遅い人は「いつ準備を始めるか」で決まる
同じラウンド、同じ技術レベルでも、速い人と遅い人の差は腕前ではありません。準備を始めるタイミング、ただそれだけです。下の表を見てください。
| 場面 | 遅い人 | 速い人 |
|---|---|---|
| 自分の打順前 | 他人が打ち終わってから動き出す | 他人が打つ間に距離を測り、クラブを決めている |
| クラブ選び | ボールの前で何本も持って迷う | 歩きながら2本に絞って向かう |
| グリーン上 | 自分の番でラインを読み始める | 他人のパット中に自分のラインを読み終えている |
| ボール探し | 全員で何分もダラダラ探す | 落下地点を全員で見届け、目印を取っておく |
| スコア記入 | 次のティーで全員待って記入 | カート移動中か、次の組を行かせてから記入 |
ご覧の通り、速い人は「他人が打っている時間」を1秒も無駄にしていません。 考えてみれば当たり前で、ゴルフは自分が打っていない時間のほうが圧倒的に長いスポーツです。1ラウンドで実際にボールを打つ動作はせいぜい数分、残りの何時間かはすべて「待ち時間」と「移動」です。その膨大な待ち時間をどう使うかが、速さのすべてを決めます。これは技術練習が要らない、習慣だけの問題なので、明日のラウンドからすぐに変えられます。
カートと移動の段取り(半分はここで決まる)
意外に思われるかもしれませんが、プレーの速さの半分は「打つ前」、つまりカートと移動の使い方で決まります。私が約280ラウンドで体に染み込ませた基本はこうです。
- 自分のボールの近くにカートを停める前提で動く。 同伴者のボールの位置も覚えておき、効率の良い順番で全員のボールを回る意識を持ちます。
- クラブは1本だけ持って降りない。 番手選びの読みがズレることは50代なら日常茶飯事です。打ちたいクラブに加えて上下1本ずつ、つまり2〜3本まとめて持って向かえば、クラブを取りにカートへ戻る往復がゼロになります。
- カートを降りたら、まず同伴者への配慮。 自分が乗用カートの運転担当なら、次に打つ人のボール側へ寄せてあげるだけで、組全体の流れが速くなります。
- 次のティーへは「先に着いた人から準備」。 全員が揃うのを律儀に待つ必要はありません。準備ができた人から淡々と進めます。
特に2番目の「2〜3本持つ」は効果絶大です。距離が中途半端なとき、1本だけ持って行って「やっぱり一つ上の番手だった」と気づき、カートまで取りに戻る——あの往復が、実はラウンド中で一番時間を食う動作です。一回数十秒でも、18ホールで何度も積み重なれば馬鹿になりません。「面倒だから多めに持つ」が、結果的に一番速いのです。
自分が打つ番の「打つ準備」を前倒しにする
ここが本題です。多くの人は「ルーティンを速くしなければ」と考えますが、それは違います。ルーティンそのものを速くするのではなく、ルーティンを始める時刻を早める。 これに尽きます。
- 他の人が打っている間に、自分は距離を測り、風を読み、クラブを決めておく
- 自分の番が来たら、素振りは1〜2回まで。多くても3回。何度も振り直すほど結果が良くなるわけではありません
- ボールの後ろから目標を確認したら、構えに入って10秒以内に打つくらいのリズムを目安にする
私の持論は一貫して「練習場で直す、コースでは今のスイングで戦う」です。コースの上で打ち方を考え直しても、急に上手く打てるようにはなりません。だったら、コースで打ち方を悩む時間そのものを減らして、テンポよく打ったほうがスコアもまとまります。実際、私の場合、あれこれ迷ったショットほどミスが出やすいという実感が強くあります。素振りや確認を減らしてから、かえってナイスショットの確率が上がったほどです。速さとスコアは、ここでも両立します。
グリーン上もまったく同じ考え方です。同伴者がパットしている間に、自分のラインは読み終えておく。自分の番が回ってきてからしゃがみ込んで読み始めるから遅くなるのです。読みすぎても入らないものは入りません。「ファーストパットは方向、勘を信じる」くらいの割り切りが、速さにもスコアにもプラスに働きます。
ボール探しとスコア記入で「待たせる時間」を最小化する
スロープレーで一番ヒンシュクを買うのが、この2つです。逆に言えば、ここを押さえるだけで「遅い人」の印象は一気に消えます。
ボール探しのルール
- ボールを曲げた本人だけでなく、全員で落下地点を最後まで目で追う。これだけで発見率が段違いに上がります
- 林やラフに入りそうなら、近くの木や旗など「目印」を決めてから探しに入る。漠然と探すと倍の時間がかかります
- 探す時間の目安は、現在の一般的なルールでも3分までとされています。見つからなければ潔く暫定球やドロップに切り替える勇気を持つ
- ドライバーが苦手で曲げやすい私のような人ほど、「曲げる前提」で先に暫定球を宣言して打っておくと、万一見つからなくても戻る必要がなく、結果的に全体が速くなります
スコア記入のルール
- グリーン上で全員が記入し終わるのを待たない。次の組を先に行かせるか、カートで移動しながら記入する
- 細かい数字が見えづらくなってきた世代には、スマホのスコアアプリも有効です。後で「あのホール何打だっけ」と思い出す時間がまるごと消えます
「速く回るために雑になってスコアを落としては本末転倒では」と思うかもしれません。でも実際は逆で、段取りが良いと心に余裕が生まれ、ミスはむしろ減ります。 後ろの組に追いつかれてあせるのが、一番スコアを崩す原因なのですから。スタミナの面でも、無駄な往復や立ち止まりが減ると終盤まで体力が残ります(このあたりは18ホールを最後まで戦うスタミナ管理術で詳しく書いています)。
50代だからこそ「前半3ホール」で速いリズムを作る
最後に、世代特有の話をひとつ。50代の体は40代とは明確に違います。スタートからいきなりトップギアには入りません。だからこそ、最初の数ホールで「速いゴルフのリズム」を体に覚え込ませることが大事になります。
序盤でモタモタすると、その緩い流れが一日続いてしまいます。逆に、前半のうちに「待たせない段取り」を体に入れてしまえば、後半は意識しなくても自然とテンポよく回れます。スコアの面でも序盤の入り方は決定的に重要で、これは最初の3ホールがラウンドを決めるでも触れた通りです。速さとスコアは、序盤で同時に作られると考えてよいと思います。
なお、ここで書いた習慣はあくまでマナーの基本です。コースごとのローカルルールやキャディさんの案内が優先される場面もありますので、その日の現場の指示には素直に従ってください。マナーの土台を一通り押さえたい方は、50代から始めるゴルフマナーの基本もあわせて読んでみてください。
まとめ
- 速いゴルフとは「走ること」ではなく「待たせない段取り」のこと。 才能ではなく習慣で誰でも身につく
- 速い人は他人が打っている時間に自分の準備を終えている。距離測定・クラブ選び・ライン読みを徹底して前倒しにする
- カートには2〜3本まとめて持って降りる。クラブを取りに戻る往復が、スロープレーの最大の原因
- ボール探しは全員で落下地点を見届け、3分で見切る。曲げやすい人は暫定球を早めに宣言しておく
- スコア記入は移動中か次の組を行かせてから。段取りの良さは心の余裕を生み、結果的にスコアも安定する
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